〜004 栗山塚〜

Text & Photo by Y.Ohara

 
栗山塚

※現地に設置してある案内板より転載

この塚は、中世につくられた経塚あるいは墓地である。
昭和60年の調査で、川原石を一列に並べた基壇部が確認された。
その上に大小の礫が積まれている。
現在は東西20メートル、南北30メートル、高さ1.2メートルほどが残る。
下層からは鎌倉時代末から室町時代初めころの珠洲焼陶器が出土しており、その頃に作られたものであろう。
江戸時代初めには墓地にも利用された。
塚の上や周囲には五輪塔や「バン(大日如来の意味)」と彫られた板碑がまとめて置かれ、また灯明皿に使われた土師質小皿や「?寺」と墨書きのある骨蔵器、骨片が出土した。
この付近から出土したと伝える珠洲焼の壺は、鎌倉時代末(1300年頃)の製品で、この塚に埋葬されていたものかもしれない。
平成2年3月 富山市


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